2017.03.08
昨日の記事では、「平均評価点が低いところとは仕事をしない」と書きましたが、これは今現在確立されたスタンスであり、過去の苦い経験を経て形成されたものです。決して、「これまで一切、支払い関連で苦労したことがない」というわけではありません。
支払い関連のトラブルを回避するには、少しでも「怪しいな」と思ったら、近づかないことです。具体的には、昨日も書きましたが「問い合わせや打診メールに返信しない」のが一番です。
ただし、翻訳業もサービス業ですからね。オンラインでプロフィールや連絡先を公開していれば、知らない人や未知の顧客から打診や問い合わせが来ることは日常的にあります。
というわけで、今日は「信頼できない(と思われる)相手と取り引きした時の話」を書いてみます。
もう4~5年前のことですが、取り引き経験がないイタリアのある翻訳会社から新規案件の打診がありました。 分量的には3~4万ワードだったと思います。早速、前述の The Blue Board で調べてみると、なんと評価点は「3」以下。当時は有料会員だったので、投稿者のコメントも閲覧できたと思いますが、要は支払い関連で問題を抱えている会社のようでした。
私は、率直に相手にありのままを伝えて、打診のあった案件は請けられないと正直に伝えました。が、相手もなかなか必死で、「過去の評価は気にしないで、今回はきちんと支払うからどうしても依頼したい」 と言ってきます。
原稿を確認したところ、分野的には対応可能なものでしたし、納期も無理のないスケジュールでした。が、一番肝心な支払いに対する不安感は払しょくされないままです。
危ない橋は渡りたくない一方で、単価はこちらの言い値、納期も調整可能、分量もある程度まとまっているときてます。
うーーーん、と悩んだ結果。
「では、全額先払いで入金してくれたら(銀行手数料も別途請求)、すぐに作業を開始します」と持ちかけてみました。
詳細は忘れてしまいましたが、その後何度かやり取りし、結局私のリクエストが通り、無事受注の運びとなりました。こんなことは私も初めての経験でした。
その後、再度まとまった量の打診があり、その際も全額先払いを提案しましたが、先方からは渋いお返事。であればということで、追加案件については、「半分は先払い+残りは納品時払い」ということで落ち着きました。
その後、この取引先からの打診はありません。Blue Boradでの評価も今はどうなっているのか分かりません(調べようと思えばすぐに調べられますけど)。
でも、できれば、こうした不安は抱えずに仕事に専念したいものですね。
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