2016.11.09

【11/8 THE BIRTHDAY“シャム猫の絶叫” TOUR 2016 @ 浜松窓枠】

初めてビールを飲んだ時のこと、覚えていますか?最初から「ウマイ!」って感じる人は少なくて「苦くてマズイなぁ」と感じた人がきっと多いのでは?そんな苦くてマズイと感じたビールが今では美味しく感じられちゃうのだから、不思議なものです。
初めてコンサートというものに行ってから30年くらいが過ぎました。当時は、今のように情報が溢れていたわけではなかったので、テレビで見たり、ラジオで聞いたバンドやアーチストを生で観たときはそれはそれは感動したものでした。

コンサート(やライブ)に行く度に、開演前のSEで鳥肌が立ったものです。

それから早30数年。国内外で数えきれないほどのライブやコンサートに足を運び、いつの間にか、開演前のSEを耳にしても鳥肌が立つことはなくなっていました。
このバンド(THE BIRTHDAY)のライブに足を運ぶまでは。
彼等のことを知ったのは、SION 目当ててで録画しておいたある年のフジロックの演奏を見てのこと。フジケンさん加入後でした(ちなみに、「なぜか今日は」と「READY STEADY GO」の2曲でした)。
いやー、その映像は何度も繰り返して観ましたよ。以来、ライブ会場にも足を運ぶようになりました。ここ数年で一番よく観ているバンドです。磔磔に始まり、名古屋クアトロ、Sound Shower Ark、そして昨日足を運んだ窓枠で彼らを観るのはこれが二回目。

このバンド。いつ、どこで観てもゾクゾクしちゃいます。そう「忘れていたあの感覚が蘇る」というか、体が勝手に反応しちゃって、「鳥肌信号」が発せられるのです。頭で考える前に体が反応しちゃうんです。

SEでも。1曲目でも2曲目でも。その後も時々、ショーの間この感覚に襲われます。
とにかくバンドとして一体感がズバ抜けており、四人のメンバーから発せられる音の魂が混然一体となって、グルーブを伴い聴き手に襲い掛かってきます。その音に、体が自然と反応しちゃっているんだと思います。

イマイさん時代を観ていないので比較はできないのですが、バンドは昨年で結成10周年を迎え、今ある種の過渡期に突入した印象を受けました。分かりやすく書くと、ドカーーンと始まってジャラーーンと鳴らしてパッと去っていくバンドから、もう少し実験的な要素を盛り込んで聴かせるバンドに移行しつつあるというか・・・。

えっ、分かりやすくない?はい、では自分の目で確かめてみましょう。ツアーは昨日始まったばかりです。いずれにしても、今後も目が離せないバンドの1つであることは間違いありません。 

なお、期せずして「鳥肌」は戻ってきましたが、ビールが「苦くてマズイ」っていう感覚はもう二度と戻ってこないかもしれませんね。 昨夜も開演前に、美味しくビールをいただきました♪