2016.12.27

【JTF翻訳祭で心に残った一言とは?】

約一ヶ月振りの更新です。前回の記事(【第26回 JT F翻訳祭に出席します♪】)で参加を宣言した甲斐あって(?)、会場では何人かの方に声をかけていただきました。今回初めて出席した「お祭り」ですが、どのセッションも非常に有意義で、実り多きものでした。

希望していたセッションはすべて聴講できた上に、交流会では新しくお取り引きを開始することになった会社のPMさん&CEOさんとも急遽お会いすることになり、朝から晩まで時間があっという間に過ぎていきました(そして翌日は、予定通り、他の翻訳会社さんを初めて訪問!)。

また、SNSでこれまでやり取りしてきた方たちと実際にお会いできたことも収穫の1つです。

………………………………………………………………………………………………………………………………..

セッションについての詳細はここでは割愛しますが、約一ヶ月が経過して

「今一番頭に残っている一言は?」

と聞かれると、 実はセッションからではなく、当日の二次会である方がおっしゃっていた一言です。何かの拍子で、MT(Machine Translation)の話題になったのですが、この方は、

「これからは、MTだからダメって言ってちゃやっていけないと思うんです。それよか、どうしたらうまく共存していけるかだと思うんです」

この一言には、ガツーーーンと来ました。僕自身、CAT(Computer-assisted translation または Computer-assisted tool)ツールは毎日使っていますが、MTと聞くと思わず眉をひそめてしまうタイプです。でも、この一言には、今後の自分の仕事に対する展望や姿勢、提供するサービスの内容、強み、弱みを今の時点でしっかり見極めておく必要があるという警告に似たような響きを持って伝わってきました。

折しも、この週末。子供と一緒に妖怪ウォッチの映画を観に地元の映画館に行って来ました。映画館に足を運ぶのは、約一年振りです。いつものようにチケットを買いに行くと、これまで見慣れたチケット売り場のカウンターには、初めて目にするタッチパネル式の券売機が設置されていました。カウンターの中には、もうスタッフの姿はありません。初めての操作ということもあり、最初は少々戸惑いましたが、希望する映画、座席、枚数を指定し、カードでの決済も問題なくできました。

後ろに並んでいる親子からも、「あれー、誰もいなくなっちゃったねー」なんて声が聞こえてきました。

でもこれ、きっと映画館だけの話じゃないですよね?気が付けば、あちこちで無人化、機械化が進んでいます。では翻って、自分が従事する翻訳業界はどうなんでしょう?中には、MTを既に導入している会社もあるでしょうし、Google 先生の翻訳の精度も日々向上している(らしい)と耳にします。

「じゃ、翻訳という仕事もなくなっちゃうの?」と考えると、どうなんでしょう。あちこちで新しい技術が開発され、導入されています。こうした状況の中で生き残っていくためには、どうしたらいいのか自問してみると、「生き残るためには、やはりライバルのことをよく知っておくことが大切」なのかもしれません。

というわけで、MTくん。来年はちょっと仲良くしてね。

さて、今日はこれから関西に行きます。大阪で同業者20名ほどが集結しての忘年会です。CATツールを毎日使っている私のようなヒトもいれば、CATやMT嫌いのヒト、CATツール、MTって何?ってヒトも大集合です。いろいろなヒトの意見を耳にして、自分なりの今後の道筋を描ければと思います。

では少し早いですが、皆さん、どうぞ良い年を♪